民主党の案を整理する

書きかけの途中ですが、一旦アップします。

追記しましたが、まだ書きかけです(2/10)

民主党の案は、道路特定財源関連税の暫定税率を廃止するという単純明快なものです。
道路特定税の一つに揮発油税があり、これがガソリンに掛かっている税の一つです。ちなみに、ガソリンにはもう一つ地方道路税というものも掛かっています。

現在のニュースでは、揮発油税のみが大きく取り上げられていますが、民主党案大綱ではすべての関連税の暫定税率を廃止することになっています。すべての暫定税率を廃止すると、約2兆7千億円もの税収が無くなることになります。その内の半分弱は地方で使うはずの税収です。

http://www.dpj.or.jp/news/files/071226zeiseitaiko.pdf

5.自動車関係諸税の改革等
○自動車関係諸税の内、特定財源に係わるものについて、地方分を含めて全て一般財源化する。
○また暫定税率も、地方分を含めて全て廃止する。暫定税率廃止後においても、地方における道路整備事業の水準は、従来水準を維持できるよう、確保する。
なお、平成21年度以降においては、個別補助金を原則廃止した上で創設する「一括交付金」を、過疎等条件不利地域のある地域に重点的に配分するなど特に地方の財源に配慮する財政調整として活用し、地方が道路整備事業の水準を主体的に判断できる財政的基盤の構築を進める。
○温暖化抑制策の総合的な取り組みの一環として、一般財源の「地球温暖化対策税(仮称)」を導入することとし、平成20年度中に具体的な制度設計を行う。

まとめると、

  • 平成20年度で暫定税を廃止。
  • 廃止に伴う税収減に対して、平成20年度は地方に関しては支出減にならないように配慮する。
  • 廃止に伴う税収減に対して、平成20年度以降に「一括交付金」や「地球温暖化対策税」などの具体案を考える。

第2項については、財源根拠はなし。また、都市部に言及されていませんから、素直に解釈すれば、都市部は大幅削減ということになります。

Wikipediaに影響の試算が載っていました。私が以前に計算したのとほぼ同じである上、こちらの方が最新データを用いているので、引用します。

暫定税率廃止による影響(試算)(平成19年度当初ベース)

税目名 暫定税率廃止前 暫定税率廃止後 影響額(億円)
揮発油税 28,395 14,198 △14,197
石油ガス税 132 132
自動車重量税 5,549 2,202 △3,347
一般財源 203 203
貸付金償還等 814 814
国分小計 35,093 17,549 △17,544
地方道路譲与税 3,072 2,599 △473
石油ガス譲与税 140 140
自動車重量譲与税 3,599 1,428 2,171
軽油引取税 10,360 4,841 △5,519
自動車取得税 4,855 2,913 △1,942
一般財源 17,463 17,463
地方分 小計 39,489 29,384 △10,105
国+地方合計 74,582 46,933 △27,649